歯周病の主な要因「プラーク」と2つの修飾因子
病気は、からだの抵抗力と病因との間にバランスの破綻が生じた時に起こるとされています。
歯周病も同様で、歯周病の直接的原因であるプラーク(細菌)と歯周組織の抵抗力のバランスに破綻が生じた時に起こるとされています。
歯周病の原因はプラーク(細菌)でありますが、そのバランスを崩し、歯周病の進行を助長するリスクファクター(修飾因子)があります。
歯周病治療は、その原因を取り除くだけでなく、リスクファクターの改善も重要になります。
そのリスクファクター(修飾因子)はお口の中の状態から引き起こされる局所性修飾因子とからだの状態から引き起こされる全身性修飾因子の2種類あります。
局所性修飾因子
プラークリテンションファクター
プラークの付着を容易にしたり、除去を困難にしたりする要因のことです。
- 歯石
- 不適合な被せものや詰め物
- むし歯
- 不正な歯並び
- 食片圧入(噛んだ際に、歯と歯の間に食物が押し込まれて詰まる状態)
- 口呼吸
- 歯肉の形態異常(歯肉退縮・歯肉増殖・付着歯肉狭少など)
- 小帯の形態異常
外傷性咬合
不正な歯並び・悪習癖・形態不良な被せものや詰め物などにより、噛み合わせに異常をきたしているような場合、許容限度を超えると歯周組織は障害を受けます。
特に、歯周病により歯周組織の破壊が進んでいる場合は、本来ならば問題ない範囲の噛みあわせの力であっても、それに耐えることができず、歯周組織の障害が大きくなってしまうことがあります。
全身性修飾因子
お口の中の局所的な要因だけでなく、からだの状態によっては、歯周組織の抵抗力を減弱させて歯周病を発症させやすくしたり、現在すでに起きている歯周病を憎悪させたりする可能性があります。
- 喫煙
- 糖尿病
- 白血病
- 妊娠
- 疲労やストレス
- 口呼吸
- 薬物(血圧降下剤・抗痙攣剤・免疫抑制剤)
- 遺伝