エムドゲイン法による歯周病治療
エムドゲイン法とは
歯周組織の再生を促すエナメル基質タンパク質を含んでいるエムドゲインゲルを使用します。GTR法は、歯肉が入り込むのを膜で防ぎ、スペースを確保することで歯周組織の再生を促しますが、このエムドゲインゲルは、歯の発生過程を再現させる作用があり、歯周病によって破壊された部位の歯根面に塗布することで、歯周組織の再生を誘導させることが可能です。1997年より臨床応用され、世界各国で行われている方法です。
エムドゲイン法の術式
エムドゲイン法による効果
臨床例 1
全体的な歯周病の治療を希望され来院された患者さんです。数日前に上の前歯が自然に抜けてしまい、このままでは全ての歯が駄目になってしまうと心配されていました。
治療にとても協力的な患者さんで、ホームケアもしっかり行っていただき、歯周病の基本的な治療で大分良くなりましたが、さらなる改善を希望し、適応部位にエムドゲインゲルを使用した歯周組織再生療法を行いました。その結果、さらに歯周ポケットは改善し、歯槽骨の再生も認められました。
治療前
重度の歯周病に罹患しており、レントゲン写真において歯槽骨が著しく溶けているのがわかります。
エムドゲイン法による歯周組織再生療法
歯肉を剥離し、歯根面の清掃や不良な組織の除去を行いました。そして、きれいになった歯根面にエムドゲインを塗布し、歯肉を縫合しました。
治療後
歯槽骨は再生し、治療前に認められた骨の欠損は改善しています。総合的な治療により、歯肉も歯も美しくなりました。